高速伝送

透明アンテナフィルムシート

5G対応透明アンテナフィルムの製品化パートナー検討開始

 2021年7月 当社は第5世代移動通信システム(5G)の構築に適用可能な「透明アンテナフィルムシート」を開発しました。
本製品は、高透明かつ低誘電特性を有するフィルムシートに、数μmの線幅で銅配線を形成する技術を駆使してメッシュ状のパターンを作ることで、肉眼では配線パターンが見えない透明アンテナシートとしての活用を期待されています。プライベートショーにおきましても強い期待感が感じられたため、製品化パートナーの検討を開始しました。

■開発背景

5G通信エリアの拡大には、利用されるミリ波周波数帯の性質上、様々な構造物による通信障害を回避するインフラ整備が必要になりますが、その役割を担うアンテナを透明化できれば窓ガラスや車体ガラス等も設置場所として活用でき、急速な通信網の拡充が可能になることから実現性を望まれていました。
この度のプライベートショーにおいても、製品化の大きな期待感を感じる事が出来ました。

■開発背景

このニーズに対して当社は従来から培ってきた細線パターン形成技術から更なる進化を図り、高周波対応。フィルム上にパターンニングする技術融合に成功しました。この透明で軽量化されたミリ波対応アンテナフィルムは、5G基地局やスモールセル、自動運転やドローン、モバイル機器などのIoTとの接続をおこなうすべてのものに適用が検討できるアンテナです。

■今後の展望

当社では、この技術を応用してアンテナの進化をサポートしつづけるとともに、各種の機能性フィルムに配線を形成する開発を行い、高周波対応ソリューションの多様性に貢献してまいります。

高周波デバイス対応材料の基板化

パートナー企業様と様々な組み合わせで開発を進めています。

1.素材

 高周波領域でも伝送損失の少ない基板には誘電特性に優れた素材の選定が必要です。

2.導電層の形成技術

 高周波領域では表皮効果で配線の凹凸が損失因子になる為フィルム界面の平坦さも求められます。

3.配線形成技術

 配線断面形状は短形型が理想の為アディティブ工法が有利ですが、素材やデザイン、要求性能によって使い分けを検討します。